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潜在(せんざい)精巣(停留(ていりゅう)精巣・陰睾(いんこう))

潜在精巣とは、胎生期に腹腔内にある精巣が、出生後に陰嚢内に降りず、腹腔内または鼠経部の皮下にとどまってしまう状態のことをいいます。この状態では、精巣は高温条件下にあるため、精巣腫瘍の発生率が高くなります。精巣腫瘍は一般に良性ですが、一部の腫瘍は悪性で転移するものもあります。

精巣の働き

精巣は、精子の形成や、男性ホルモンの産生をしています。精子形成機能は体温より低温の環境が必要なため、陰嚢内に精巣が存在しないと、この機能をはたせません。

精巣下降の時期・診断

犬の精巣下降(精巣が陰嚢内に下降すること)は、代表的な動物の中で最も遅く、生後約30日で完了します。生後2ヶ月以上になると、それ以上精巣が下降しないといわれており、潜在精巣を疑います。最終診断は、生後6ヶ月前後に行います。 また、猫は生誕時に精巣が陰嚢内に存在しています。

発生率

犬では、2.6%程度(ペットショップの統計)で、小型犬は大型犬に比べ2.7倍多いという報告があります。猫は、1.9%(野良猫の統計)程度だそうです。

原因

劣性遺伝といわれています。そのため、片側の潜在精巣で、生殖能を保持していても繁殖には供しない方がよいでしょう。

症状・治療

潜在精巣の場合、精巣腫瘍の発生率が約14倍高くなると言われています。なるべく早期に両側の精巣を摘出するとよいでしょう。


クレッセ動物病院 獣医師 永嶋

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