避妊手術とは
先月は去勢手術についてお話したので、今月は女の子にとって重要な避妊手術についてお話させて頂きます。
避妊手術とは、全身麻酔下で行う卵巣と子宮を摘出する手術のことをいいます。手術を行うタイミングは個体差はありますが、生後6か月頃がいいとされています。
初回発情前に手術を実施することにより、様々な病気の発生率を大幅に低下させることができるためです。高齢になってから、病気になってからでは全身麻酔などのリスクも増加してしまいます。それでは、避妊手術のメリットとデメリットについてお話したいと思います。
☆避妊手術のメリット☆
避妊手術のメリットとして以下の点があげられます
●様々な病気の予防、性ホルモンの作用によるストレスの軽減、問題行動の軽減
●発情出血がなくなる
☆避妊手術のデメリット☆
全身麻酔のリスク、ホルモンバランスの変化で太りやすくなる、などが挙げられます。
避妊手術によって予防できる主な病気
避妊手術が次の恐ろしい病気の予防になります。
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は、ワンちゃんでは避妊手術によって予防できる主な病気50%、猫ちゃんでは80〜90%が悪性腫瘍であると言われてなる確率は約います。予防法は主に避妊手術であり、初めての発情出血前に施術すれば、乳腺腫瘍に%に抑えられます。しかし、2回目以降は約8%、3回目以降は約26%と遅くなるほど予防率は下がり、2歳半以降の避妊手術では予防効果はほぼありません。つまり、早期の避妊手術がとても重要になってくるのです。
子宮蓄膿症
高齢のワンちゃんに多く見られ、その名の通り、子宮に膿が溜まる病気です。陰部から膿が出る、嘔吐下痢、多飲多尿、食欲不振などの症状が見られます。
症状が悪化し子宮が破裂すると、腹膜炎や腎・多臓器不全、敗血症などを起こし、最悪の場合死に至ることもある恐ろしい病気ですが、避妊手術で子宮を摘出していれば絶対に起こりえない病気です。
卵巣腫瘍
発生率は乳腺腫瘍ほど多くはありませんが、症状として、不規則な発情、貧血、脱毛などがあり、症状が悪化すると、腹部の膨張、元気食欲の低下、嘔吐などが見られます。 避妊手術を実施している子には起こりません。
早期避妊手術で、大事な家族を病気から守りましょう!ご相談などございましたらお気軽にどうぞ♪
クレッセ動物病院 看護師 原田