緑内障のお話
みなさんこんにちは☆暑い日が続きますが、体調など崩して はいないでしょうか?日中は日差しの照り返しや、地面が熱 くなってますので、お散歩など注意しましょう!
緑内障について
視神経が傷害されて見えにくくなり、最終的に眼が見えな くなる病気です。眼の中の圧力(眼圧)が高くなることによって 起こります。病気そのものは慢性の進行性の病気で、視覚にとって要注意の 病気のひとつです。
原因
前房といわれる空間に存在する液体(前房水)の流れ が悪くなり、排泄がうまく行かなくなります。流れが 悪くなるのは排泄路である隈角が、年齢やほかの病気 で狭くなったり詰まることによって起こります。犬では プードル、ダックスフンド、シーズー、柴犬など緑内障に なりやすい犬種が存在します。また年齢とともに隅角 が変化するため、中年齢以上に発生が多くみられます。 原発性の場合、両方の眼が緑内障になることがよくみられます。
症状
眼圧が上がることにより、充血、角膜白濁、痛みなどが認められます。結膜の充血 により結膜炎などの病気と混同されがちです。また、高眼圧により視神経が障害 され、視覚低下や盲目が起こりますが、片眼だけの発症では視覚障害に気づくこと が少ないことが多いです。慢性的に高眼圧が続けば眼球の拡大(牛眼)や水晶体の脱 臼、露出性角膜炎(乾燥による角膜の炎症)等がみられます。
治療
眼圧を正常範囲内に下げることにより、視神経への障害(視力低下)を防ぎます。ま た高眼圧による痛みや眼球の変化を減らします。このため内科治療(主に点眼薬) により治療を行いますが、病気が進行すると薬が効かなくなっていきます。その為 手術でたまった前房水を排出したり、房水をつくっている部分を壊す手術を行うこ ともありますが、上記の手術を行っても、病気が進むとさらに眼圧が高くなってし まうため、そのまま進行して失明した場合には眼球を摘出する、または義眼手術を 行うなどにより痛みからの解放が必要になる場合もあります。好発犬種の眼の異常 では、眼圧測定は必須です。治療は一生涯にわたって必要になる事が多い、また両眼 に発症することが多いため、病気になっていない眼にも注意を払いましょう。
クレッセ動物病院 看護師 藤川